パスカルの賭け

 前の北海道の広布功労者追善法要における池田先生の指導のなかで、戸田先生の講義を引かれているところがありますので紹介いたします。
戸田城聖先生は、法華経の方便品・寿量品講義で、生命は永遠であることを強く訴えています。
 
 「この世の中へ、また生まれてきて、また死ぬ。また生まれてこなければならない。それがために、仏法ということを やかましく 言うのであります。いわざるを得ないのであります。死んでしまえば、おしまいだと言うのなら、仏法は必要はないことになるではありませんか。
 この生命が永遠だと叫ぶ。永遠であるから御本尊をきちんと拝んで、仏の境涯をつかまなければいけないと、やかましく 言うのであります。もしも 『しち面倒くさい。なんだっていいではないか。私が死んだら、それっきりだ』 と言う人なら、そう貧乏したり苦労して生きている必要はないではありませんか」
 (聖教2012年8月・厚田・45)

 文中、“やかましく” のところに、傍点をつけて注意をうながされています。
 “人は死んでも、また生まれてこなければならない” という、生命の実相を覚悟なされている、戸田先生の眼からみれば、どうして解からないのか、解かろうとしないのか!と、歯がゆい思いをなされていると推察いたします。

 死後に生命が、続くのか、続かないのか、これは現在では、未だ証明は不可能です。
 池田先生は、“だから私は、いつもパスカルの議論を思い出すのです” と述べられています。

 名誉会長 思想家だが、数学にも長けていた。「確率」 の研究でも有名です。そういう彼らしく、死後の生命について、パスカルは 「賭(か) け」 の理論で説明する。<『パンセ』>

 つまり、死後の生命があるかどうか、理性ではどちらとも言えない。―― これはカントが証明したことでもあるね。だから、もし人が 「死後の生命がある」 ほうにかけて生き、死んだとする。その結果、賭けに負けた ―― すなわち、実はそれが存在しなかったとする。それでも 「あなたは何も損をしないではないか」 とパスカルは言うのです。
 一方、「死後の生命はない」 ほうに賭けて生き、死んだとする。それでもし、死後の生命が実在していたら、もう取り返しがつかない。生きている間に善行を積んで、死後に備えていればよかったと思っても、もう間に合わない。だから、死後を信ずるほうに賭ければ、賭けに勝てば幸福だし、負けても何も失わない。反対のほうに賭けて、賭けに負ければ、取り返しがつかない。こう冷静に考えれば、死後の生命を信じるほうに賭けることは ―― つまり宗教を受け入れることは、極めて 「合理的な選択」 であり、理性的である人ならば、これ以外の選択はないという論理です。異論もあるかもしれないが、私はパスカルの理論には今でも説得力があると思っている。


遠藤 「賭け」 ですか。確かに、「絶対確実でなければ、何もしない」 という態度では、結婚も出来ません(笑い)。
 「絶対うまくいく」 という保証は、どこにもないわけですから ――。

 名誉会長 結婚のことはともかく (笑い)、「死」 というものは、絶対にだれもが迎えざるを得ない。確実といえば、これほど確実なものはない。しかし、「生死」 という人生の 「一大事」を真剣に考える人が少ないのも、また事実です。
 日蓮大聖人が 「夫れ生を受けしより死を免れざる理りは賢き御門より卑き民に至るまで人ごとに是を知るといへども実に是を大事とし是を歎く者千万人に一人も有がたし」(474P) と嘆かれている通りだ。
 特に現代は、仏法でいう 「断見」 の人が多くなっている。
 

斉藤 「断見」 とは、生命が死によって無に帰するという生命観ですね。現代の 「享楽主義」 も、その裏腹の 「不安」 や 「悲観主義」 も、この 「断見」 に根っこがあると言えるかもしれません。 (法華経の智慧4巻・317P)
 
 “賭け” とは、言い得て妙である。ある一面から言えば、人生はすべて賭けである。未来のことは分からないという点において、そう言えると思います。
 その人生にあって、ある事をなして失敗して後悔することよりも、何もしなくて後悔することのほうが、大きいと言われています。失敗しても、人生経験を積み重ね、勉強したことになるからである。

 ゆえに、創価学会に対する、つまらぬ風評や悪意ある讒言などに惑わされることなく、真実の宗教・本当の日蓮仏法は、何処にあるのかと真摯に求め、勇気をもって実践修行して御覧ください。必ずや、人生の正しき軌道に入っている、自分自身を発見することができるでしょう。

 大聖人は、「我が門家は夜は眠りを断ち昼は暇を止めて之を案ぜよ一生空しく過して万歳悔ゆること勿(なか)れ」(970P) と御遺誡なされています。

 関連記事 “断見と常見” ―→ ここから

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谷 建二郎

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北九州市小倉北区に在住 81歳
日蓮仏法と創価思想に関する私の教学的随想

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