法華経の心(1)(南無妙法蓮華経)

 前の 「戸田先生の悟り(11)」 のところで、チヨット触れましたが、「法華経の心」 を知って行ずるのと、知らずして行ずるのとでは、大きな差が出るのである。

 日蓮大聖人は、「此の法華経は知らずして習い談ずる者は但爾前の経の利益なり」(404P) と仰せです。爾前の経の利益のなかには、成仏の利益はありません。しからば、成仏ができないとなれば大問題である。
 したがって、「法華経の心」 を知るとは、どういうことなのか、考えてみたいと思いました。

 「法華経の心」 の “心” とは、精神・心髄・肝要・肝心・根本・原点等々に約されると思います。要するに法華経は、何を言わんとしているのか、何を説き伝えたいのか、と言うことであろうと思います。
 そのように考えて、まず思いついたのが 「南無妙法蓮華経」 という一法であります。そこで日蓮大聖人は、どの様に仰せられているのかと思い、御書を繙いてみました。

 『曽谷入道殿御返事』 に、「南無妙法蓮華経と申すは一代の肝心たるのみならず法華経の心なり体なり所詮なり」(1058P)
 『報恩抄』 に、 「如是我聞の上の妙法蓮華経の五字は即一部八巻の肝心、亦復・一切経の肝心・一切の諸仏・菩薩・二乗・天人・修羅・竜神等の頂上の正法なり」(324P)・ 「問うて云く汝が心如何答う南無妙法蓮華経肝心なり」(325P)
 上記のように、「南無妙法蓮華経」 の一法こそが、法華経の “心” であり “肝心” であると仰せであります。

 『秋元御書』 に、「種熟脱の法門・法華経の肝心なり、三世十方の仏は必ず妙法蓮華経の五字を種として仏になり給へり」(1072P) と仰せです。
 また、日寛上人は、「種子を覚知するを作仏と名づくるなり」(三重秘伝抄) と、この 「南無妙法蓮華経の種子」 を覚知して、わが身が 「一念三千の当体」、すなわち、仏なりと覚知することが成仏であります。
 “三世十方の仏” と言えば、釈尊は当然のこと、竜樹・天親・天台・伝教等すべての仏菩薩たちは、みな 「南無妙法蓮華経」 を 「種」 として仏になったのである。

 かかる大事な、三世諸仏の能生の根源である 「南無妙法蓮華経」 ではあるが、法華経一部・八巻・二十八品の中には、文上の字面のどこを探しても説かれてないのである。それは 「文の底」 に秘し沈められていたのである。
 『開目抄』 に、 「一念三千の法門は但法華経の本門・寿量品の文の底にしづめたり、竜樹・天親・知つてしかも・いまだ・ひろいいださず但我が天台智者のみこれをいだけり」(189P) と仰せになっています。

 では、竜樹・天台は知っていながら、なぜ説かなかったと言えば、「答えて曰く、一には自身堪えざるが故に、二には所被の機無きが故に、三には仏より譲り与えられざるが故に、四には時来らざるが故なり」(1028P) という訳なのであります。

 釈尊はご自身が成仏した本因を、ただ 「我本行菩薩道」 としか明かさず、如何なる仏に会い、如何なる法を修業したのか、そのことの答えは、末法の仏である日蓮大聖人に譲られたのである。
 『三大秘法禀承事』 に、「此の三大秘法は二千余年の当初(そのかみ)・地涌千界の上首として日蓮慥(たし) かに教主大覚世尊より口決相承せしなり」(1023P) と仰せになられています。

 しこうして、日蓮大聖人は、法華経寿量品の文の底より 「南無妙法蓮華経」 という “根源の一法” を取り出だして、末法の我ら衆生に与えてくださいました。これによって、初めて 「万人成仏」 の道が開かれたのである。

 法華経の会座は 「二処三会」 もあり、登場する仏菩薩も多く、それらの説話は多くの話題を提供し、説話文学論や芸術論として、数多くの論者から讃嘆されています。(二処とは霊鷲山と虚空。三会とは前霊鷲山会・虚空会・後霊鷲山会のこと)
 しかし、幾ら法華経を読み讃嘆しようとも、寿量品の文の底に秘し沈めてある 「南無妙法蓮華経」 が解からなければ、伝教大師のいうように 「法華経を讃すと雖も還つて法華の心を死(ころ)す」(1439P) ということになります。

 したがって、三大秘法の 「南無妙法蓮華経」 を信じ、唱題に励む創価学会員は 「法華経の心」 を知っている正信の方々であります。 

テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

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谷 建二郎

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北九州市小倉北区に在住 81歳
日蓮仏法と創価思想に関する私の教学的随想

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