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「新・人間革命」第16巻〔入魂の章〕(人間革命・総体革命)

 〔入魂〕
 黄金の「時」が来た
 天王山の「時」だ
 決勝点は近い
 一九七二年(昭和四十七年)の元日を迎えた山本伸一の胸には、天をも焦がさんばかりの闘魂が燃え盛っていた。
 元旦、家族で自宅の御本尊に向かい、唱題しながら、彼は 「夫れ仏法を学せん法は必ず先づ時をならうべし」(256P) との 「撰時抄」 の冒頭の一節をかみしめていた。
 時を逃せば、何事も成就しない。 これまでに積み重ねてきた努力も、苦労も、すべて水泡に帰してしまう。
  (新・人間革命16巻・7P)

 「地域の年」 のこの年、元日の新年勤行会、2日の大学会総会、更に祖国復帰を5月に控えた沖縄指導と、先生の全身全霊の入魂の激励が開始されました。
 池田先生は、大学会総会に参加していた一人のメンバーに話しかけ、全力で激励しました。その青年は、大学を卒業して二年ほど、信心から離れていました。

 「すべてのもには使命がある。 花は咲くことを使命とし、太陽は輝き、暖かな光を送ることを使命としている。 水は流れ、清め、潤(うるお)すことが、使命といってよい。
 君も、私も、広宣流布という本然の使命をもって、この世に出現した地涌の菩薩なんだ。 その自己の使命を果たさないということは、開花せぬ花であり、輝かぬ太陽のようなものだ。 それでは、真の充実や歓喜などあるはずがない。
 仕事に力を注ぎ、職場の第一人者になることは大切です。 しかし、なんのための人生かを忘れてはならない。 それは、人びとと社会に貢献するためです。 この世から不幸を追放し、万人に幸福と平和をもたらす、広宣流布をなしゆくために、私たちの人生はある。
 この広宣流布という根本目的を忘れずに、職場の勝利者となり、立派な家庭を築き、信頼と幸福の実証を示していくことが大事なんです。 それが、仏法の力の証明になるからです」
 ………
 「信心を離れて、本当の生命の充実も、歓喜もありません。 どんなにお金を稼(かせ)ごうが、社会的に偉くなろうが、それだけでは、最後に残るのは空(むな)しさであり、老いや死に対する不安と恐怖です。 生老病死という人間の根本的な苦悩を解決できるのは、仏法しかありません」
  (同書・15~16P)

 先生は、人生の目的や信心の大切さについて、“広宣流布をなしゆくために、私たちの人生はある” “信心を離れてしまえば、最後に残るのは空しさであり、老いや死に対する不安と恐怖です” と、簡潔に且つ分かりやすく指導されています。

 その青年は、素直で優しそうだが、気の弱そうな感じであった。
 「“優しさ” と “気の弱さ” は、一つの性分のあらわれ方の違いといえるだろうね。 性分が “優しさ” として生かされれば長所となるし、“気の弱さ” となってあらわれれば短所となってしまう。 そして、性分が常に短所となって作用すれば、それが不幸の原因にもなる。 ……
 その要因は、自分の性分にあるから、どこに行っても同じようなことを繰り返してしまう」
 

 青年は自分の “そういう性格や性分といったものを、信心で変えられるんですか” と尋ねた。 
 「人間の性分自体は変わらないが、信心によって、自分の性分を良い方向に生かしていくことができる。 御書には 「桜梅桃李の己己の当体を改めずして無作三身と開見すれば……」(784P) と仰せです。
 桜は桜、梅は梅、桃は桃、李(すもも)は李と、それぞれがありのままの姿で、自分を最大限に生かしながら、幸福になる道を説いているのが仏法なんです。……」
  (同書・17P)

 自身の性格や性分について、悩んでいる方は多いのではないかと思います。残念ながら、人間の性分は変わらないと言われています。 しかし、“信心によって、自分の性分を良い方向に生かしていくことができる” と。すなわち、人間革命する以外に道はないのであります。
 そして先生は、人間革命の要諦について語ってくださいました。

 「根本的には、唱題に励み、生命を磨き抜いていくことです。 自身を見つめ、自分の問題点や生命の傾向性を自覚していくことが大切です。
 たとえば、“誰にでも、不幸は人のせいだと考えてしまう” “堪(こら)え性がない” “人の意見を聞かない” 等々、それぞれ性格の欠点がある。 それは自身の成長や幸福を妨げる一凶となる。
 ところが、人間は、言わなければ、なかなかこの一凶に気づかない。 だから、それを厳しく指摘し、切磋琢磨(せつさたくま)してくれる、先輩や親友人をもつことが必要になる。
 この自分の一凶と戦い、転換していく、真剣な祈りがなくてはならない。
 さらに、学会活動のなかで、自分を鍛え抜いていくことです。 御書には 「くろがね(鉄)をよくよくきた(鍛)へばきず(疵)のあらわるるがごとし」(1083P) と仰せです。
 学会活動に励み、困難な戦いに直面すればするほど、“こんなつもりではなかった” “なぜ自分だけ、こんなに苦労するのだ” “やめてしまおうか” 等々、自分の弱さや臆病さなどの欠点があらわれてくるものです。
 だが、自分に負けず、一つ一つの活動に勝利していくなかに、鍛えがあり、自身の一凶に打ち勝つ人間革命の道がある。 学会活動の場は、自分の生命を鍛え上げる道場です。 広宣流布の使命に生きようと心を定め、自分を鍛え抜くなかに、宿命の転換もあるんです」
  (同書・18~19P)

 生命を磨くには、唱題することが根本であるが、それだけではなかなか変わらない。 ダイヤモンドを磨くには、ダイヤモンドで磨くしかない。それと同じように、人間を磨くには、人間関係のなかで、すなわち、学会活動のなかで、自分を鍛え抜いていかねばならない。先生は、“学会活動の場は、自分の生命を鍛え上げる道場です” と指導されています。
 
 池田先生は、第一回 「大学会総会」 の席上、「総体革命」 について、指導されました。
 「私はこれまで、広宣流布とは 『総体革命』 であると述べてまいりましたが、あらためて、『総体革命』 とは何かについて論じておきたい。
 それは、日蓮大聖人が示された 『立正安国』 と同じ意義であり、その現代的な表現といえます。
 つまり、どこまでも人間を原点とし、仏法によって社会建設の主体である人間を変革する、人間革命が根本となります。 人間こそ、社会を形成する基盤である。 ゆえに、人間の生命が変革されれば、それは、人間社会の営みのすべてに反映されていきます。
 たとえば、一人ひとりの人間が、生命の尊厳を自らの生き方として確立すれば、教育、科学、政治、経済、芸術等々、あらゆる分野で、生命を尊重し、人間を守るための方策や制度が、必然的につくられていくことは間違いありません。
 人間を蘇生させ、さらに、文化と社会を蘇生させていくことが総体革命であり、それが、広宣流布の一つの定義なのであります」
 さらに、伸一は、総体革命は武力や暴力による人間の外からの革命に対して、人間の内側からの自発的、能動的な革命であると強調した。
 そして、外からの革命が、破壊をともなう急進的な革命であるのに対して、総体革命は、どこまでも平和的であり、漸進的な革命であると述べ、こう訴えた。
 「この総体革命は、宗教による精神の革命を機軸にして、初めて可能となるのであり、そこに私ども創価学会の、宗教運動の意義があることを知っていただきたい」
 ここで伸一は、総体革命を推進する個々人のあり方について言及していった。
 「総体革命を成し遂げるといっても、決して、特別なことではありません。 広宣流布をわが使命として、仏法対話に励み、人間革命の哲理である日蓮仏法を、人びとに伝えていくことです。 いわば、諸君の友情の広がりが、そのまま、総体革命につながっていきます。
 そして、各人が信心を根本に、それぞれの分野で最大限に個性を発揮しながら、社会に貢献し、一個の人間として社会で勝利の実証を示していくいくことが大事になる。
 それによって、仏法という生命変革の哲理に対する、賛同と共感が広がり、人間主義による平和と人道の連帯が築かれていくからです。
 ゆえに、自分のいる場所を、社会を、仏道修行の場と決め、粘り強く、黙々と精進を重ね、『信頼の旗』 『勝利の旗』 を打ち立てていっていただきたいのであります」
  (同書・24~27P)

 総体革命は、人間革命が根本となる。“人間の生命が変革されれば、それは、人間社会の営みのすべてに反映されていきます” と。
 それは、一人の人間の生命は、“十界互具・百界千如・一念三千” の当体である。一念三千 には、三世間(五陰・衆生・国土)までも含まれている。ゆえに、一人の人間革命が、地域を変え、国土を変え、未来までも変えることを可能にするのである。
 現に、戸田先生お一人の人間革命が、池田先生に引き継がれ、今や世界 192カ国にまで拡大され、先の世界青年部総会において、同日同時刻に一斉に唱題するという新企画が実行された。
 “南無妙法蓮華経” の音声が一斉に地球を覆い尽くすとは、「此の本理に称うて一身一念法界に遍(あまね)し」(247P) の法理からして、未曽有の画期的な素晴らしいことであります。
 法華経に云く 「我が滅度の後・後の五百歳の中に閻浮提に広宣流布して断絶せしむること無けん」(505P) と、この仏の御金言を実証したのは、我が “創価学会・SGI” のみである。  

テーマ : 創価学会
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

谷 建二郎

Author:谷 建二郎
 
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北九州市小倉北区に在住 82歳
日蓮仏法と創価思想に関する私の教学的随想

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