久成は永遠論

 『法華経の智慧・第四巻』 を読んでいましたら、池田先生が 「始成正覚」 と 「久遠実成」 について、戸田先生にお伺いしたところがありました。戸田先生は、譬えを引かれて解かり易く説明なされていますので、引用させて頂きます。(同書101P)

 戸田先生は、「始成とは、いわば今世論である。何でも今世限りで考える」 と。 夫婦になるのも今世だけの縁、信心したのも今世だけ、人間として生まれて死んでいくのも今世だけ、親子兄弟の縁も今世だけ、すべて今世だけで考えていくのが 「始成」 の思想である、と。その思想が個人においても、世界においても、不幸をもたらしている。

 すべて今世限りであれば、つきつめて言えば、「この世界を面白おかしく暮らして、行き詰まったら、こっそり悪いことでも何でもやり、どうにもならなくなれば死ねばいい」 となりかねない。事実、そういう日本、世界になっています。

 一方、「久遠実成とは永遠論である」 と。 夫婦になったのも過去の縁、信心したのも偶然にしたのではない。
 過去において、法華経に縁していた。根本的には地涌の菩薩であった。
 ゆえに今世で妙法を信受できた。未来もまた同じである。同志も永遠の同志である。

 宇宙には何十億以上、無数の星がある。今世が終われば、また自在にそれらの星に生まれることもできる。そこで人々を救っていくのです。

 人類も、永遠に生命は続いていくのです。そうわかれば核爆弾なんかつくるのが、どれほどの罪業かわかる。永遠に生命が続いていくのだから、戦争など考えずに、もっと仲良く、励まし会い、助け合い、力を合わせて、平和で幸福な生活をつくろう――という考えになっていく。

 全人類が仏なのだから、「殺人」 などということは、もう考えられなくなる。生きとし生けるものに仏性があるのだから、無益な環境破壊なんかできなくなる。この心を教えていくのが法華経です。


 以上の先生のご指導を拝して、夫婦は過去世からの縁であると聞いて知ってはいたが、日頃はそんな意識はなく、あらためて深い縁であることを思い知らされました。諺に “袖振り合うも多生の縁” とあるが、袖振り合うどころか、45年間も同じ屋根の下で、しかも法華弘通の戦友であり同志である。この深い縁を思えば、お互いに尊敬し合わねばならないのである。実際は、なかなか……努力目標である。

 戸田先生は、「その始成の思想が個人においても、社会においても、世界においても、不幸をもたらしている」 と述べられています。
 この頃の政治家の姿勢を見れば、国家百年の大計とまでは言わないが、せめて20~30年位のことは考えて貰いたい。彼らの頭の中は、自分の次の選挙のことで一杯なのである。故に、票が減らないよう選挙民の甘心をかうことのみに腐心しておる。その結果、税収よりも国債発行額が大きくなるという、まことに憂慮すべき事態なのである。

 むかし、“日本沈没” という映画があったが、今回の東日本大震災と福島第一原発事故の多大なる損害と環境破壊等を考えると、日本沈没が全くの絵空事である、とは言い切れないと思いました。

 華厳経に云く 「心は工(たくみ)なる画師の種種の五陰を画くが如く一切世間の中に法として造らざること無し」(156P) と。仏法では、世間で起きている法(現象) は、人間の心(生命・一念) が造ったものであると説いています。そうであるならば、解決の道がない分けではありません。

 寿量品の 「永遠の生命」 こそが、この問題解決の 「良薬」 なのです。永遠の生命と言っても、観念だけでは成就しません。それは寿量品の 「永遠の仏」 と 「永遠の法」 すなわち、南無妙法蓮華経に帰命・信順しなければなりません。

 それは即ち、三大秘法の大御本尊を受持し、自行・化他に亘る “南無妙法蓮華経” を唱え、広宣流布をする以外にないのです。 

テーマ : 宗教・信仰
ジャンル : 学問・文化・芸術

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谷 建二郎

Author:谷 建二郎
 
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北九州市小倉北区に在住 81歳
日蓮仏法と創価思想に関する私の教学的随想

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