橋を問う

 題名の 「橋を問う」 を見て、何のことか、お解かりにならない方もおられると思います。私も初めて 「六巻抄」 を手にしたとき、古文の読解力は無く、今のように講義録や教学辞典なども無く、何がなんやら実に暗中模索の状態でした。

 日寛上人の六巻抄の 『依義判文抄第三』 の冒頭の文に、「明者は其の理を貴び闇者は其の文を守る、苟(いやし)くも糟糠(そうこう)を執し “橋を問う” 何の益あらん」 (“”は筆者)とあります。

 「橋を問う」 とは、『大方等陀羅尼経第三』 に説かれた求道者の愚行を戒めた故事である。ある僧が大施会に行く途中に大きな橋があった。僧はある一人の智者に尋ねた。この橋は誰が造ったのか、材料はどのような木か等々、次から次へこのような質問を七千八百もしたという。智者は何の利益もない愚かな質問を止め、早く目的地に行くよう諭したが、僧が会所に着いた時には、すでに法会は終っていたという。

 この話は、文は理を伝えるための手段であるから、ちょうど目的地へ行くための橋に相当する。したがって、仏法を学ぶにあたって、文の訓詁注釈に囚われて仏法哲理が理解できず、実践も出来ないというのは、この 「橋を問う」 の愚になることを諭している。

 『大集経』 に云く 「我法の中に於て闘諍言訟(とうじょうごんしょう)して白法隠没(びゃくほうおんもつ)せん」(258P) とあります。  (白法…釈尊の仏法)
 釈尊自ら末法には、教義について諍が起き、釈迦仏法は滅びて功力がなくなると宣言しています。

 浄土宗はじめ旧仏教界の諸宗は、釈迦仏法の糟糠(カスやヌカ) に執着して、いたずらに不毛の文をもてあそんでいる。例えば歎異抄など、仏教の成仏と何の関係のない事柄に、感心し自己陶酔している者も居る。

 『歎異抄』 に親鸞の言として 「念仏はまことに浄土に生るるたねにてやはんべるらん、また地獄におつべき業にてやはんべるらん、総じてもつて存知せざるなり。たとひ法然聖人にすかされまゐらせて、念仏して地獄におちたりとも、さらに後悔すべからず候ふ」 また 「親鸞は弟子一人ももたず候ふ。そのゆゑは、わがはからひにて、ひとに念仏を申させ候はばこそ、弟子にても候はめ。弥陀の御もよほしにあづかつて念仏申し候ふひとを、わが弟子と申すこと、きはめたる荒涼のことなり」 と言っております。

 すなわち、“念仏で浄土に行けるのか、地獄なのか、どうなるか知らない。自分は弟子一人も持ってない。自分の計らいではなく、阿弥陀仏に促がされて、好きに念仏している人を、自分の弟子とは言えない” と、開祖という立場でありながら、これほど確信のない、無責任極まりない言動もない。

 法華経には、西洋の宗教哲学でさえ明かしてない、宇宙生命・人間生命の実相を説き明かしています。この法華経を投げ捨てて、取るに足らない浄土三部経や人師・論師の注釈をもてあそぶことは、「橋を問う」 ことに他ならないのである。

 歎異抄を秘本だとか何とか言って崇めているけど、ただ “愚痴と言いわけの書” でしかない。親鸞一人が地獄へ堕ちるのは勝手であるけど、何と言いましょうか、このような親鸞や法然に誑(たぶら)かされて、一緒に地獄に堕ちる者こそ哀れである。早く目を覚まして頂きたいと、切に願うものである。

 これに対し、日蓮大聖人の 「末法の御本仏」 として、一切衆生救済の慈悲と勇気とご確信の一端を、『開目抄』 に見て見たいと思います。
 
 「されば日蓮が法華経の智解は天台・伝教に千万が一分も及ぶ事なけれども難を忍び慈悲のすぐれたる事は・をそれおも・いだきぬべし」(202P)。
 「当世・法華の三類の強敵なくば誰か仏説を信受せん、日蓮なくば誰をか法華経の行者として仏語を助けん」(203P)。
 「当世・日本国に第一に富める者は日蓮なるべし、命は法華経にたてまつり名をば後代に留べし」(223P)。
 「詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん」(232P)。
 
 「大願を立てん日本国の位をゆずらむ、法華経をすてて観経等について後生をご(期)せよ、父母の頸を刎(はね)ん念仏申さずば、なんどの種種の大難・出来すとも智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし、我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」(232P)。
 「日蓮は日本国の諸人にしう(主)し(師)父母(親)なり」(237P)。 


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谷 建二郎

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北九州市小倉北区に在住 81歳
日蓮仏法と創価思想に関する私の教学的随想

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