本門の戒壇 (4)

 『身延相承書(総付嘱書)』 に、「 日蓮一期の弘法、白蓮阿闍梨日興に之を付嘱す、本門弘通の大導師たるべきなり、国主此の法を立てらるれば富士山に本門寺の戒壇を建立せらるべきなり、時を待つべきのみ、事の戒法と云うは是なり」(1600P) とあります。

 創価学会は、大聖人の御遺命たる 「富士山に本門寺の戒壇」 を建立すべきと、800万信徒の真心の浄財をもって、昭和47年10月12日に、荘厳なる 「正本堂」 を建立し寄進いたしました。

 日達上人より、「正本堂は、一期弘法付嘱書並びに三大秘法抄の意義を含む現時における事の戒壇なり。即ち正本堂は広宣流布の暁に本門寺の戒壇たるべき大殿堂なり」 と訓諭がなされました。

 ところが、日顕は先師に違背し、日達上人の訓諭にそった池田先生のご発言を “慢心だ” と決めつけ、訓諭の 「たるべき」 の 「べき」 は推量の助動詞だから “予定は未定にして確定にあらず” と国語の文法まで強いて捻じ曲げて、不当な言いがかりを付け、正本堂を 50億円もかけて、ぶっ壊してしまった。
 それどころか、大客殿・大化城・六壺など・挙句の果ては桜の木まで、日達上人と池田先生に怨嫉し、その事績をことごとく破却してしまったのである。

 仏教史上、時の権力者や他宗教・他民族・侵略者から、仏像や堂塔が破壊されたことはありますが、僧侶が自ら自分の手で、自分の寺を破壊したと言うことは聞いたことがありません。じつに日顕は、“法滅の妖怪” であり、魔僧の魔僧たるゆえんである。

 正本堂が破壊された初めの頃は、800万信徒の真心のご供養の信心を、踏みにじるものであると腹も立ちましたが、今では世界広宣流布のことを考えれば、これもご仏意のなせるわざであったと思っています。

 大聖人は、 法華経修行の者の所住の処を浄土と思う可し何ぞ煩(わずらわ)しく他処を求めんや、故に神力品に云く 「若は園中に於ても若は林中に於ても若は樹下に於ても若は僧坊に於ても若は白衣舎にても若は殿堂に在つても若は山谷(せんごく)曠野(こうや)にても、乃至・当(まさ)に知るべし是の処は即ち是道場なり」(72P) とあります。

 “即ち是道場なり” とは、私たちが 「今いる」・「この場所」 で、御本尊に題目を唱えるところ、それがそのまま 「持戒」 であり、「戒壇の義」 が成り立つのであります。
 
 その意義からして、肝心なのは題目を唱えさせて、一切衆生を幸せにすることであり、広宣流布することが大聖人の御心であります。その御心を広布の成果として、そういう、一つのしるしになるのが戒壇建立というものであろう、と思います。
 したがって、何がなんでも、富士山に “本門寺の戒壇” を建立しなければならない、と言うことではないと思います。
 正本堂の破壊は、かえってこの問題に結着がつき、広布破壊の堕落坊主たちと縁が切れ、スッキリとした気持ちで、広宣流布に頑張れると言うことになります。

 宗教学者のウイルソン博士は、「特定の場所に行かなければならないという宗教は、世界宗教にはなりえない。すべての国の人々が、自分の生活の場で実践できる宗教でなくては、世界宗教とはいえない。寺院建築は、本来の宗教心や精神と比較すれば重要ではない。(趣意)」 といわれています。
 博士は、世界宗教の要件を述べられ、“寺院建築は、本来の宗教心や精神と比較すれば重要ではない” と明言されています。

 『御義口伝』 に、「此(ここ)を去って彼(かしこ)に行くには非ざるなり、道場とは十界の衆生の住処を云うなり、今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者の住処は山谷曠野(せんごくこうや)皆寂光土なり此れを道場と云うなり」(781P) と。
 日寛上人は、「我等この本尊を信受し、南無妙法蓮華経と唱え奉れば、我が身即ち一念三千の本尊、蓮祖聖人なり」(文段集・548P) と述べられています。

 日蓮仏法は、「いま」、 自分のいる 「この所」 で、 「わが身」 を離れて、「即身成仏」 はあり得ないということを、徹底して説いている大仏法です。
 以上のことを考え合わせれば、生命論的に自身にとって、「戒壇」 とは何かといえば、自身の身体そのものではないかと思います。生命活動は、身体を発現の場としています。
 そうしますと、わが身の生命に “一念三千の本尊、蓮祖聖人”(仏界の生命)を湧現させることが、自身の 「戒壇建立(即身成仏)の義」 になると思います。

 したがいまして、日蓮大聖人は 「但し妙法蓮華経と唱へ持つと云うとも若し己心の外に法ありと思はば全く妙法にあらず麤法(そほう)なり」(383P) と戒められています。

テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

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谷 建二郎

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北九州市小倉北区に在住 81歳
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